東京⇒大阪キャノンボール2019【本編(後編)】完結
・【スタートまで&準備編】、【本編(前編)】、【本編(中編)】はこちらです。
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東京⇒大阪キャノンボール【スタートまで&装備編】 - まさゆめ~広島~ロードバイク日記
東京⇒大阪キャノンボール2019【本編(前編)】 - まさゆめ~広島~ロードバイク日記
東京⇒大阪キャノンボール2019【本編(中編)】 - まさゆめ~広島~ロードバイク日記
ここでの7回目の補給休憩も終わり、再び走り出します。
現在の時刻は、『AM8時20分』なので、経過時間は『21時間20分』で、走行距離は『480㎞』。
『梅田新道』までの残りの距離は『約48㎞』。
この48㎞を『2時間40分』で走りきれたらキャノンボール達成です。
今の現在位置はこのあたりです。
こう見るとかなりゴールまで近づいているように感じますね。
Twitterではこんな感じでツイートしてるので、かなり疲れているはずです。
【京都(笠置)~奈良~大阪(清滝峠)】
『笠置』からは木津川沿いを西に向かって走ります。
平日の通勤時間帯なので車が多く安全運転を意識しながらも下り貴重なのでスピードを上げる。
休憩の後なので眠気もやわらぎ集中して走れていたと思う。
木津川に架かる大きな橋を左前方にとらえてからしばらく走り突き当りを左折して橋を渡り木津川を越えます。
橋を渡った後、すぐに右折して木津川市内を抜けて『奈良県』に突入。
足の痛みも気になるが、それより股の擦れがとにかく痛い。
しかしそれ以上に、ゴールへ向けての気持ちが上がり始めているので、悪い感じではありません。
ここからいよいよ最後の登り区間。
この先の『清滝峠』を登り切るまでは、絶対に安心しないと決めているので、油断せずに登りに集中する。
残りの距離が『30㎞』を切ったので、残りの走行時間的にも体調&体力的にも、もう補給休憩は必要ない。
とにかく『清滝峠』を登り切ることだけを考えて走ります。
ここまでいくつの県(府都)を跨いできたのか気になって考えてみるも、疲れていてよく分からない。
縁もゆかりもない土地ばかりを走ってきたので、咄嗟には分からないですね。
ちなみに『東京⇒神奈川⇒静岡⇒愛知⇒三重⇒京都⇒奈良⇒大阪』の8都府県のはずです。
大阪に入ってから少し走り、『下田原ランプ』の信号で道を間違えそうになるも、しっかり確認しながら正しい道を登ります。
その先も少し分かりづらいポイントがあるが、一度走っているのでうろ覚えではあるが迷うことなく、なんとか『清滝峠』を登り切る。
ここでゴール前の最後のツイートをしています。
この時点で時刻は『AM9:37』。
残りの距離が『約18㎞』。
あと『1時間23分』で、下ってからの梅田まで平地という約18㎞ルートを考えて、ここでようやく時間内ゴールを意識する。
ずっと気にしていた『眠気』も無くなり、『足の痛み』も、この距離だと走りきれることがリアルに想像することができます。
いままで口にしたくても出来なかった、『間に合いそうです』という言葉が出ます。
だからと言って油断するわけでなく、しっかり走り切るという自分なりの意思表示のつもりです。
都市部の市街地走行の大変さは知っているので、最後まで油断はしません。
ただ、走り始めてずっと時間に終われていた自分の心が、ようやく逆転して解放された瞬間です。
耐えて耐えて繋いだ想いが、やっと形になりそうなので、その分想いが言葉として出たんだと思います。
【大阪(清滝峠)~梅田新道(国道1号終点)】
登りきった後からの最後の下り区間。
『四条畷(しじょうなわて)』と言う特徴のある地名を目にして、前回走った時に読み方が気になり調べたので今回はしっかり思い出すことができています。
そして、大阪の市街地を見下ろしながら、気持ちよく下ります。
一度走っているおかげで、このあたりの複雑な道もしっかり覚えています。
下り終えてからは、『門真市』を通過します。
時刻が『AM10時』になったところで、信号ストップだったので、久しぶりにサイコンの写真を撮ります。
走行距離は『517㎞』なので、残りの距離は『約10㎞』。
その約10㎞を『1時間以内』でゴールすれば大丈夫なので、事故にだけは合わないように気を付けます。
もう焦りはないので、この気持ちのゆとりは本当にありがたいです。
さすがに大阪の街中は車が多く、路上に駐車している車もたくさんあります。
時間に余裕が無くてギリギリのラインでゴールを目指していたら、後方確認などおろそかになっていて事故等のリスクが増えていたと思います。
どうせ信号につかまるので、ペースを上げることはほとんどせずに、安全第一でゴールを目指します。
最後の分岐の『鶴見』の交差点を右折して、残すは『5㎞』の直線だけです。
何度も信号に引っかかりながら、久しぶりの『国道1号』に復帰。
その後も、歩道を走るサラリーマンのクロスバイクと変わらない速度で『梅田』を目指します。
ゴールする瞬間は何を思うだろうと想像しながらゴールへ向かって走る。
そして、最後の『梅田新道』の交差点を目にとらえます。
たしか記憶では交差点の信号には捕まることなく、『梅田新道交差点』を通過。
その後すぐの信号の横断歩道で反対車線に移動。
ようやく、『国道1号終点』の『道路元標』に到着。
無事にゴールしました。
そしてすぐにサイコン画面の写真を撮ります。
到着時刻は『AM10:31』、経過時間は『23時間30分』。
走行距離は『527㎞』でした。
そして、『道路元標』とも一緒に写真を撮ります。
無事に時間内にゴールしたことをTwitterでも報告。
★数字&数値の振り返り❗
ゴールをした心境、そしてキャノンボールを達成した心境を書きたいところなのですが、まず先に走行記録を載せておきます。
『GARMIN Connect』と『STRAVA』の走行データです。
走行距離:『526.58㎞』
獲得標高:『3,415m』
平均速度:『27.1㎞』
平均パワー:『171W』
経過時間:『23時間31分』
走行時間:『19時間27分』
と、こんな感じです。
高低グラフと、スピード&パワーも載せておきます。
走行距離は、ほぼ予定通りの距離になりました。
獲得標高は、3,000m弱(2,900くらい)かなと思っていたので、本当のところが分かりません。
平均速度は、休憩の回数や信号のタイミングによって上下するものだと思っているのであまり気にしていませんが、こんなところでしょうね。
平均パワーは、ほぼ狙っていた数字になっているので納得です。風向きによっては『±10W』くらいは幅があると思っていたので、平均で『160~180W』を意識していました。
そして、経過時間は『23時間31分』でした。キャノンボール達成が今回の目標だったので、無事にクリアです。
最後『清滝峠』を登りきってから時間に余裕を持って走れていたので、「たられば」になりますが『最後のペースアップ』と『プラス10㎞』を想定したら、ついもう一つのルートを思い浮かべてしまいます。
これに関しては、いろんな要素が絡んでくるので、一概に言えませんが自分の次のチャレンジにつながってきそうです。
走行時間を見てみると『19時間27分』なので、単純に停まっている時間が『約4時間』あります。
補給休憩が7回だったのとタイヤ交換1回で、1回あたり『10~15分』で考えて、『1時間20分~2時間』の計算になる。
要するに2時間強の時間は信号ストップという計算になるので、次のチャレンジはこのあたりの時間もしっかり想定しながら計画する必要がありますね。
数字的な、振り返りは以上にしておきます。
★ゴール後❗
ゴール地点での写真を撮ってから、Twitterでゴールの報告をする。
ゴール後の心境はシンプルに『やっと終わった』だったと思います。
ゴール地点の『道路元標』から少し入ったとことにあるスペースに移動して、街路樹に自転車を立てかけてから、ヘルメットとシューズと反射ベストを脱いで座り込みます。
何もすることなく無心になって、ほっと一息つきます。
やりきった達成感は感じるものの、キャノンボール達成という喜びはここでは想像していたほど出てきていない。
走る前のイメージだと時間内にゴールした場合、ガッツポーズをしたり、胸にくるものとかあるのかなと想像していたが、そういった感情はあまり大きくなく、無事に走り終えることができた安心感のほうが強かったです。
喜びの感情は想像ほどではないのだが、いま冷静に考えてみて、「達成できずに時間オーバーでゴールした場合」を想像したら、状況次第ではあるがその場合の悔しさや「あのときもっと頑張っていたら」という後悔の念が当然あるのだと思う。
だからこそ、『心地よい達成感と程よい安心感』はその対象にあるもので、そう感じれていること自体が幸せなことであり本当の喜びであり、そしてキャノンボールを達成した証なのだと感じています。
ほっとしていると、自転車を押して一人の方が寄ってきてくれて、「ここにおられたのですね」と声をかけてくださいました。
Twitterでフォローさせていただいているキャノンボーラーの『モニグラ~さん』がわざわざゴール地点に来てくれました。
『モニグラ~さん』からキャノンボール達成の労いのお言葉と、祝杯として冷えたコーラをいただき、そして二人でコーラでのカンパイをする。
この時にいただいたコーラの味は忘れられないくらい格別でした。
本当にありがとうございました。
ゴール地点で知り合いに迎えていただき、ゴールを祝福していただいたことで、ようやく達成の実感が湧いてきました。
いろいろお話もできて楽しかったし、自転車でこんなつながりが持てることに感謝の気持ちが大きくなりました。
『モニグラ~』さんはこの後お仕事ということで、最後に写真を撮っていただき、またどこかで会うことを約束してお別れをしました。
ツイートもありがとうございます。
自分の画像がほとんどないので、ブログ用に使わせていただきます。
この後、ゴールしてから触れていなかったスマホに、ゴール報告のツイートに対してのメッセージをいただいていたので、休憩を兼ねて返信をします。
皆さんからの「おめでとう」のメッセージは、本当にありがたいもので、ここで達成した喜びを感じることができたと思います。
振り返ると、走行中の僕のツイートの対する「メッセージ」や「いいね」が本当に励みになっていて、それらがあったからこそ走りきれた大きな要因であることは間違いありません、
キャノンボールにチャレンジしていることをTwitter上や、マップによる現在地で見てくださっている方々が居てくださることは、良い意味で諦められない理由になります。厳しい状況に置かれても、もう少し頑張ってみようという気持ちを持たせてくれます。
自分一人で回りをシャットダウンしてのチャレンジであれば、ある程度の眠気や辛さに対して、つい逃げ道を作ってしまいそうになります。
ですが今回は、その眠気や辛さ、そしてギリギリの時間制限に追われるプレッシャーに対して、何度も踏ん張ることができ、最後まで諦めることなく走り続けることができました。
あらためて、本当にありがとうございました。
この感謝の気持ちは、次の方へ必ずつなぐことができるように、僕も応援してまいります。
そして、また応援していただけるようなチャレンジに挑戦していきます。
★大阪から広島まで❗
ゴールし終えてから、しばらくして動き出します。
ここから『新大阪』まで移動して新幹線で『広島』まで帰らなければなりません。
とりあえず、帰る用の荷物を新大阪近くの宅配業者の営業所に送っていたので、そこまで自転車で移動します。
『梅田』から『新大阪』までの移動のことは全く調べてなく、思った以上に距離がある。
しかも大きな橋を渡らないといけない感じで、階段を自転車を担いで登ったりのシクロ状態に、かなり苦戦します。
そして、股擦れの痛みがここらあたりで最高潮に辛く、スピードは『15㎞/h』くらいしか出ていなかったと思います。
ようやく『新大阪』近くまで行き、荷物を受け取り、着替えるために公園を探します。
ここでまた、彷徨いながら時間を浪費します。
このお昼前後の時間帯、晴天のため、気温も30℃以上あり、何をするにもバテバテです。
駅近くの公園にはトイレや水場が無かったので、簡単な着替えだけにして、その後、輪行準備をしようとしたのだが、ここにきて気分が優れず、しばらく動けなくなってしまいます。
おそらく、集中力が一気に切れてしまったのと、気温が30℃を超えていたので軽い熱中症的なものと、眠気と疲れの影響だと思います。
車通りの少ない場所を見つけて、日陰に自転車を立てかけたまま、道路わきの縁石に座って20分くらい目を閉じます。
軽く休むと身体の調子が少し良くなったので、一気に輪行の準備をして、駅構内に入り、広島までの新幹線のチケットの手配とお土産の購入をスムーズに完了。
新幹線の座席も運良く、一番早い時間帯の便で最後列の席を取れました。
そして、広島の友人の『Nさん』と連絡を取っていたところ、新幹線が到着する時間に合わせて『広島駅』まで車で迎えに来てくださるとのことで、時間を伝えて新幹線に乗ります。
疲れている状態で、家までの道のりは思った以上に大変だったので、本当に助かりました。
『Nさん』ありがとうございました。
新幹線では時間が『1時間30分』と寝るには半端な時間だったので、Twitterの返信をしながらのんびり過ごします。
『広島駅』に到着して、『Nさん』が出迎えてくれます。
それから少しして『Hさん』も駆けつけてくださり、キャノンボール達成を労ってくださいました。
本当にありがとうございました。
自宅に到着したのは『16:00』くらい。
翌日から仕事なので、軽めに片づけをして、家での用事を済ませて、ようやく『東京⇒大阪キャノンボール』の全ての行程を完了となります。
無事に家に帰るまでが『キャノンボール』と誰かが言ってた気がするので、これにて『東京⇒大阪キャノンボール』完了です。
『東京大阪間キャノンボール』初挑戦での達成。
オリジナルキャノンボールからのリベンジ完了。
大切な友人の幸せ願掛けチャレンジ成功。
★最後に❗
ここまでまとめるのに時間がかかってしまいました。
仕事やプライベートが忙しいのを理由に、ブログを書く時間が取れなかったのですが、なかなか手を付けれなかった本当の理由は、僕にとって『キャノンボール』が特別なものだから、しっかり考える時間を整えてから書きたかったのかもしれません。
以前にも言ったと思いますが、『東京⇔大阪キャノンボール』へのチャレンジを考え始めたのが、たしか2年くらい前でした。
住んでいるのが『広島』という環境と、仕事柄休みは盆正月やGWと言った長期連休以外は2連休までしか取れない環境なので、挑戦する機会を作ることに苦労しました。
スタートを『東京と大阪』どっちにするか?新幹線と宿泊の手配はいつするか?そもそもの走行ルートはどうするか?走り終えた後はどうやって帰ってくるか?荷物をどうするか?等々。
挑戦することを本気でリアルに考え始めると、クリアしていくものがたくさんあることを知りました。
その上での『キャノンボール』なのでやはり特別なんだと思います。
その特別であり憧れていたチャレンジをブログに書くとなると、時間がかかってしまった次第であります。
最後に、今回キャノンボールの走行中を自分なりにもう一度振り返り、印象あることを並べてみます。
・都市部の信号は想像以上にペースが上がらない。
・タイヤ交換で気持ちを少し折られる。
・20時間以上、時間に余裕を持てず追われていた。
・補給はプリンばっかり。
・Twitterでかなり気分転換できた。
・箱根でフォローの『きくちさん』に声をかけていただき、ゴールで『モニグラ~さん』に出迎えてもらった。
・予想通り夜間から朝方は眠気と戦っていた。
・清滝峠を登りきった時のようやくゴールを意識できた時の気持ち。
・ゴールした時の抑揚の少ない安心感。
等々、思い返すだけで本当にいろいろありますね。
そんな中でも『Twitter』で気分転換できたことは、自分自身大きかったと感じています。
自分のツイートに対しての、『いいね』や『コメント』は当然なのですが、間延びしている時間帯にフォローしている方のツイートに自分の話題が出たりすると、モチベーションが上がりました。
そして嬉しかったです。
勝手ながら、やる気をいただいたツイートや、胸が熱くなったコメントを上げさせてください。
これは一部であり、全てではありませんのでご了承いただければ幸いです。
皆さん、本当にありがとうございました。
僕が皆さんから力をいただいたように、僕もこれから『キャノンボール』に挑戦される方々の力になりたいと思いますし、実際にそうなれたら嬉しいです。
このブログにしてもそうですし、その他でも自分に出来る形で応援していきたいと思います。
そして、自分自身として必ずもう一度、今回とは違うルートで『東京⇔大阪キャノンボール』に挑戦するので、その時はまた応援していただければ、これ以上に嬉しいことはありません。
それでは、これで『東京⇒大阪キャノンボール2019』を締めさせていただきます。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
次回もよろしくお願いします。