『ダブルエベレスティングへの挑戦』【計画~準備編】
●はじめに
2021年6月6日(日)スタートでエベレスティングのダブルに挑戦したので、そのチャレンジについて書いていきます。
今回は【計画~準備編】と言うことで、計画からスタートまでの経緯や思い等について載せていけたらと思います。
●エベレスティングとは
あらためて簡単に自転車での『エベレスティング』について説明してみる。
同じ登りの区間(STRAVAでのセグメント)での登り下りを繰り返して、獲得標高がエベレストの標高の『8,848m』に到達すれば達成となる。
時間制限は無かったり、寝てはいけなかったりと細かくはいろいろあるが、近場でも可能な単純なチャレンジである。
エベレスティングの種類にもいろいろあり、『8,848m登る⇒エベレスティング』、『4,424m⇒ハーフエベレスティング』、『8,848mのあとそのまま10,000mまで登る⇒エベレスティング10K』、『8,848mを2回登る(17,696m)⇒ダブルエベレスティング』、『ルート(セグメント)問わず走行距離400㎞以上で10,000mを36時間以内⇒エベレスティングROAM10K』、『バーチャル環境⇒バーチャルエベレスティング』、『未舗装路⇒SOIL』など、細かくは他にもるのだが、こんな感じである。
それらの中で今回挑戦したのが『ダブルエベレスティング』である。
僕は2019年の4月と12月に2回エベレスティングに挑戦して達成をしている。
一度目はまだエベレスティング自体があまり知られてない状況で手探りでの挑戦で何とか8,848mを登りきり達成したのを覚えている。
2度目は冬場の連休で特に予定が無かったので急遽挑戦したのだが、頭の中では8,848m完了した後に行けそうなら10kまで挑戦して更にはダブルへ挑戦できないかと言う考えがあった。
しかし、12月の寒さと途中の大雨による中断も重なったりして、8,848m登ったところで気持ちが続かず終了となった。
その時から自分にとって『ダブルエベレスティング』の壁の高さは、かなり高いものとして存在していた。
今回挑戦するまでの間になるが、日本国内では2020年9月に2名の方が『ダブルエベレスティング』を達成されている。
やはり同じ日本人に達成されている方がいると勝手ながら自分にとってもすごく現実的に思えて、『いつかはダブル』と言う気持ちが強くなっていた。
ただ、近場でやれるということから、何としてでも挑戦したいというものでもないのでタイミングが合い気持ちが乗ればやってみようという感じであった。
やはり優先するのは今年やりたいことにもは挙げている『キャノンボール』や『ブルべ』と言ったもので、様々なタイミングがハマらないとできないことを優先するようにしている。
それにダブルに挑戦するからには達成したい気持ちはあるし、そもそも過酷なチャレンジだと言う認識も相当強いので、気持ちの問題ではあるが時間ができたからやってみようかと言う軽い気持ちではなかなか挑戦には至らない感じである。
以上の理由もあり、ダブルエベレスティングをやりたい気持ちはあるがやるときは気持ちを整えてそれなりの思いで挑戦したいと言ったものであった。
●ダブルエベレスティングに挑戦
では何故今回挑戦に至ったのかと言うことになるが、もともと6/6(日)~8(火)で3連休を確保することができたので、AJ広島のパーマネントを走るつもりでエントリーをしていた。
ただ走るだけでは普通なのでパーマネント終了後に自分なりの追加ルートを加えて2日間かけてのチャレンジとして走るつもりでいたのだが、緊急事態宣言の延長を受けて、このチャレンジが県外への移動になるのと走行中も県を跨ぐ移動になるため、1週間前である5/29にパーマネントへの出走自体を延期することにした。
もう少し前からの予定で考えると福岡県に緊急事態宣言が出ていなければ、春先のこのタイミングで本当は『国道3号キャノンボール』に再挑戦したい気持ちが強かった。
結局事前のエントリーのこともあるのでパーマネントを優先して予定したのだが、結果的にはこれも流れてしまった。
ただせっかくの3連休で天気も申し分ないので、何か他で出来ることはないか考えて、近場で出来るチャレンジであるエベレスティングに考えが移行した。
ちなみに他の案としては、ルートを決めずに2日間の時間を使い県内をひたすら走り続けるのをやってみようと考えたが、計画性がまったくないので今回は却下にした。
エベレスティングに関してもすぐには気持ちが乗らずにやるかやらないかを決めかねる日が続いた。挑戦することをなかなか決めることができずにいた理由は、ダブルをやり切る覚悟がすぐに持てなかったことだと思う。
『やりたい気持ちはあるが、達成するイメージが湧かない』と言った感じである。
自分なりに時間のシミュレーションをしてみると『43~48時間』でのチャレンジになる。
シングルでは睡眠はNGだが、ダブルになると2時間の睡眠が可能になる。はたして2時間の睡眠で何とかなるのかと言う不安はあるが、これは前日にしっかり睡眠をしたうえであとはやってみないと分からないと言うのが結論である。
天候も暑さと言う面で気にはなっていたが、エベレスティングは休憩時間に制限のないチャレンジなのでそこは何とかなるのでは思っていた。
本当は春や秋といったもう少し走りやすい季節がいいのだが、その季節にはもっと優先したいチャレンジが待っている。
そう考えると、このタイミングでのチャレンジは最適でありここでやらないと次にやる機会はいつ来るか分からないと思い始め、挑戦したい気持ちに変わっていった。
気持ちが乗ってくると、もう少し具体的にシミュレーションをし始める。
途中の補給の方法や睡眠の取り方なども細かく考える。
ダブルに挑戦するとしたら場所は以前にエベレスティングをしたことのある『春日野ヒル』しか考えられない。
シングルであれば違うセグメントを選ぶのだが、ダブルとなると経験も大事なので何度も走っていて計算が立ちやすい場所が達成のためには断然優位に感じた。
『春日野ヒル』は新しい団地内のセグメントなので車幅がすごく広くて安全に登ることができる。下りも見やすくブレーキ頻度も減らせる。夜間も街灯があり危険度が低い。
注意が必要なのは車が多くなる通勤時間帯と、通学時間帯の児童や学生たちなので、その辺りは気を付けなければいけない。
あとルートのすぐ横に駐車場もあるのでそこに車を停めておけるのも重要な点である。
特に今回は人との接触を少しでも減らしたいのと、出費を抑えるためコンビニ回数は減らしたい。なのでクーラーボックスを持ち込んでドリンクや補給物資を出来るだけ積んでおくことにする。ちなみにコンビニは登り区間の麓にあるので急な補給には困ることはない。
休憩や途中の睡眠に関してだが、近くの駐車場に停めている車を利用できるので問題は無さそう。
クーラーボックスがあるのでいつでも水分補給できるし、食べ物もある程度は大丈夫。
睡眠も眠くなったら、車の中で仮眠できるので安心ではある。
気持ちの問題ではあるが、ウェア一式も着替えることができるように用意していてリフレッシュできると思うとかなり前向きになってきた。
あとは駐車場横の公園内にわりと綺麗なトイレも完備されていて顔を洗ったりもできるのでありがたい。
そういった環境的な後押しもあって、あとは走り切る気持ちさえ持てれば何とかなりそうと挑戦する気持ちが固まった。
そうなると自分の気持ちをさらに奮い立たせるために、挑戦する意思をTwitterで明言する。
チャレンジ2日前の6/4のツイートである。
自分の性格上、できたらやりたいぐらいの思いではなかなか本気になれないので、このように意思表明することで一気にスイッチをオンにする。
前日の6/5には、ある程度大まかにシミュレーションしたスケジュールもツイートしておく。
そして仕事帰りに近くのスーパーで補給物資を調達。
飲み物は1.5Lのコーラを2本と2Lの水を既に用意していたので、ここではスポーツドリンクのみ。
あとは、パンや饅頭、塩分タブレットやお菓子と言った食べ物類を購入。
ここで購入したもの以外では、ドリンクのほかにおにぎりと梅干しを用意。
そして重要な氷をたくさん。
それらをクーラーボックスに入るいっぱいまで詰め込んでおく。
なるべくコンビニ回数を減らしたい気持ちもあるので、今回はこんな感じで補給物を準備してみた。
それでも大きな補給はコンビニになるのでその辺りはその場の状況で判断するつもりでいる。
補給以外で準備していたものは、着替え用のウェア類一式、使うかどうか分からないがリラックス用にTシャツとハーフパンツとタオルと歯磨き。一応薄手の掛布団とクッションも車に入れておく。その他、モバイルバッテリーをたくさん。
自転車関係のものでは、フロントライトとテールライトの予備、夜間の付替え用にクリアレンズのアイウェア、工具一式とホイールとタイヤとチューブの予備、替えのシューズにエアポンプと言ったあたり。
さすがに予備バイクまでは準備していないが、余程のことが無い限りDNFできないようにしておく。
達成目前までいきバイクトラブルで走れないは辛いのでできる限りの備えはしたつもり。
●スタートまで
ここまで準備はほぼ完了したので、あとは当日しっかり走るだけ。
前日の21時過ぎに布団に入り、寝付いたのはおそらく22時頃。
6/6(日)のAM4時前に目を覚まして朝食を食べたり着替えたりとだらだら準備をすすめる。
睡眠時間は6時間くらいだが家の布団で寝ているので体調的には悪くない。
予定では4時半には自宅を出発してAM5時にスタートするスケジュールでいたが、おにぎりや梅干しを準備したりと時間がおしてしまい、結局自宅を出発したのがAM5時ちょうど。
そこから現地に到着して、準備を完了させたら時刻は『AM5:30』。
そしてようやく走り出せる準備が整ってスタートできる状態になったのが『AM5:40』。
ということで今回はここまでにして、ここからの内容は次の『本編』で載せていきます。
●おわりに
自分にとって『ダブルエベレスティング』は大きなチャレンジであり、やるからには達成を目指して挑戦したい思いが強いです。
そう簡単にやり切れる挑戦ではないのは分かっているつもりだが、何とかなりそうだと思えていたのも正直な思いである。
前にも言ったが、ここから先はやってみないと分からないし、運的な要素もあるかもしれない。
しかし挑戦しないことには何も起きないし、次も無いので、今の状況でベストを尽くすのみである。
それでは『本編』もよろしくお願いします。
『本編』
↓↓↓
『ダブルエベレスティングへの挑戦』【走行編(前半)】 - まさゆめ~広島~ロードバイク日記
ここまで読んでいただきどうもありがとうございました。